タラバガニとヤドカリの違い
タラバガニとヤドカリを区別するための主な特徴は、足の本数、左右の対称性、尾部の形状、移動方法の4点です。
タラバガニは名前に「カニ」と含まれているものの、これらの特性に基づきヤドカリの分類に属します。
花咲ガニやアブラガニも同様にヤドカリの仲間です。名前は紛らわしいですが、ズワイガニや毛ガニと比較すると風味にも違いがあります。
カニとヤドカリの違いは何か?
カニの特徴
カニの足は8本で、基本的に体は左右対称です。また、尾は短く抱卵亜目の短尾下目に分類されます。
ヤドカリの特徴
ヤドカリの足は6本で、一方の鋏が大きく発達しています。尾部は殻に覆われており左右に曲がっている特徴があり、抱卵亜目の異尾下目に属しています。
これらの違いは見た目で明らかであり、特に脚の本数で区別できます。
カニは主に横向きに歩きますが、ヤドカリは前後にも動けるため縦歩きも可能です。
タラバガニはなぜカニではないのか
タラバガニは一見カニのように見えますが、実際にはヤドカリの仲間です。
十脚甲殻類の一部であり、大きなハサミが1組と、4組の脚があります。
しかし、5番目の脚は甲羅に隠れており非常に小さいです。また、タラバガニのメスは腹部が右にねじれる特徴を持ちます。
これらの特徴から、ヤドカリの分類に入ります。その名前は「タラバ(たらの漁場)」で捕れることと、見た目がカニに似ているため「タラバガニ」と名付けられました。
このような命名は昔の人々によるものですが、海の生き物にはこのような例が数多く存在します。
カニ?ヤドカリ?エビ?名前が紛らわしい甲殻類
タラバガニ以外にも、カニと名付けられているが実際にはヤドカリの仲間である代表的なものにアブラガニ、花咲ガニ、ズワイガニ、ヤシガニがあります。
ザリガニについても、外見はエビとカニの中間のようですが、実際には「エビ」の仲間です。地域によってはザリガニをエビガニとも呼ぶことがありますが、これらはザリガニ下目に属し、カニ下目とは異なります。